Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よしおかよしかねさまへ

吉岡芳兼様へ

織田 作之助

Lisez 吉岡芳兼様へ (よしおかよしかねさまへ) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 545 caractères · 4 écrans

Aozora Bunko

御たより拝見しました。

拙作を随分細かく読んで下すって、これでは作者たるものうっかり作品が書けぬという気がしました。もっとも、うっかり書いたというわけでもないのですが。

自作を語るのは好みませんが、一二お答えします。

まず「新潮」八月号の「聴雨」からですが、高木卓氏が終りが弱いといわれるのも、あなたが題が弱いといわれるのも、つまりは結びの一句が「坂田は急ににこにこした顔になった。そうして雨の音を聞いた」となっていることをいわれたのであろうと思います。どういう雨かとのお問いですが、はて、どういう雨でしょう。この小説の冒頭に「雨戸を閉めに立つと池の面がやや鳥肌立って、冬の雨であった」と書いてあります。「私」は書斎で雨を聴き、坂田翁も雨を聴いたのです。「春雨じゃ濡れて行こう」などという雨ではありません。ただ、雨の音を聴いたのです。それだけです。冒頭の「私」が聴く雨と最後の坂田翁の聴く雨とを照応させて「聴雨」としたのです。因みに坂田翁が木村八段と対局した南禅寺の書斎には「聴雨」の二字を書いた額が掛っていたとのことです。

次にこの小説で「私」を出したのはどういう秘密かとのお問いですが、これはあくまで秘密として置きましょう。