Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
るそんのつぼ
呂宋の壺
久生 十蘭
Lisez 呂宋の壺 (るそんのつぼ) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 375 caractères · 36 écrans
二
どんな苦労もいとわないが、吉利支丹になることだけはごめんねがいたいといったが、拙斎は呂宋へ行くのは李旦の船しかないからといって、なんとしてもきいてくれなかった。
二
アンドレア李旦の船は三二段帆のさよ船(和蘭造りの黒船)で、和船の前敷にあたるところに筒丈、八尺ばかりの真鍮の大筒を二梃据えつけてあった。
船名はサンチャゴ……サンチャゴとはイスパニヤ語の八幡大菩薩にあたり、合戦で鬨の声をあげるとき、サンチャゴと叫ぶのだということである。
船の長さ十二間、幅四間、荷頭、ルイス新九郎、船頭ゼリコ庄兵衛のほか、乗組は福建人、スマトラ人、マラッカ人で総数は百人ほど。船の大きさも乗組の数も御朱印船の三分の一にも及ばない。船の名は勇ましいが、どう考えても、頼母しいような船ではない。長崎から高砂(台湾)の湊口まで六百五十里、高砂から呂宋のマニラまで八百里、合せて千四百里の海を、こんな小船でおし渡るのかと思うと、情けなくてならない。
吉之丞は舵場の櫓で、一波ごとに淡くなる琉球の島影を見送っているうちに、李旦がいっていた海賊船のことを思いだし、船室に置いてある灰吹銀の金箱が、急に重荷になってきた。