Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もぐら
土竜
佐左木 俊郎
Lisez 土竜 (もぐら) de 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 991 caractères · 21 écrans
あの野郎も、帰って来っといいんだ。」梅三爺は今日もこんなことを思い続けているのであった。
市平がいなくなって以来、彼のことは殆んど思い諦らめ、折々思い出しても、ただ身の上を案じているに過ぎなかったのだが、最近になって、ああして手紙を寄越されて見ると、梅三爺は市平を呼び寄せたいような気がした。腰が痛み、身体が草臥れるにつけても、「あの野郎せえいれば、俺もこれ、じっかり楽なんだが……」と思わぬわけには行かなかった。世間の噂が、竜雄と市平とをいい対照にしているように、それは梅三爺の心からも離れないことであった。
「畠おこすがね?」と遠くから、聞き慣れない声で呼び掛けるものがあった。
梅三爺は唐鍬の柄を突っ立て、その声のする方を見た。誰かが此方に近付いて来た。併し冬籠りの小屋に漂う煙と、過激な労働の疲労で、すっかり視力の衰えた、赤く爛れた彼の眼は、判然とそれを見ることが出来なかった。
「ヨーギ。誰だ?」
梅三爺は、く眼と共に口まで開いて、低声でこう訊いた。
「誰だべ? ――郵便配達であんめえが?」
「なに? 配達? ほんではまだ、兄つあんどこがらでも来たがやな。