Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あおいはらふじんのたいつり

垢石釣游記

佐藤 垢石

Lisez 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) de 佐藤 垢石 (さとうこうせき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 46 298 caractères · 100 écrans

Aozora Bunko

六

居付の鯛の、練絹のような豊満な肉の質に比べれば、翫味の舌に区別が湧く。

そこで、漁師は居付の鯛を撰んで釣り、江戸の料亭もこれには莫大な償いを払ったものである。

上方では、額に瘤が出る程荒海と闘い、而も身を粉にして瀬戸の渦中を潜り抜けて来た鯛の肉に、美味の真なるものがあると古人も伝え、いまもこれを信じているのに比べ、関東では、湾口に穏やかに肥り育った肌の細かい肉の鯛を絶品と称している。何れが、味聖の意を迎えるか知れないけれど、関西人と関東人との舌の感覚には、こんな異いのあるのを興味深く思う。

六

こんな風で、東京湾口の鯛は三月に入れば海の面に寒風が吹くと言うのに、釣れはじまる。霞立つ四月には、浜の漁師総出の有様となり、釣客を案内し五月へかけて居付の鯛を狙う。またこの月には、外洋から大鯛が来て海は賑う。湾口の人々は、この鯛を大灘鯛と言っている。

六、七、八月の三ヶ月間の鯛は、磯に近い七、八尋から十五、六尋の浅い岩礁まで遊びに出て来るのである。この季節には、誰の鈎にも貪りついて、楽々と釣れる。九月からは、秋鯛である。秋鯛は再び味が蘇り、釣は十一月まで続く。