Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じょうちゅうのしも
城中の霜
山本 周五郎
Lisez 城中の霜 (じょうちゅうのしも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 828 caractères · 26 écrans
「やはり、やはり長袖者だ」腕を組み、さっきから一言も口を利かなかった金五が、鋭く切込むように云った、「才はあったが、医者の伜だし、つい先頃まで外科手術だの種痘だのと、薬匙を手にとび廻っていた男だ、武士らしい死に方を知らんのは当然かも知れぬよ」
「それはそうかも知れぬが、左内だって志士の端くれなら、自分の死がどんな意味をもつかくらい、分らぬ筈はないだろう」
「そうだ、橋本左内は一私人として斬られるのではない、彼には福井藩士の面目が懸っている、全国の志士の名誉が懸っているんだ」
「然し……然し、事実とは思えんなあ」
「そうでない、彼は蒔田の云うとおり長袖者だからな、武士の誇りは持合わさなかったかも知れんぞ、それにしても、死に臨んで泣くとは未練極まるな、如何になんでも泣くというのは」
「暫く、暫くお待ち下さいまし」
片隅から香苗が静かに呼びかけた。騒然となっていた一座は、その声でぴたっと静まり、一斉に香苗の方へ振返った……彼女の額は蒼白く、その唇は心の忿りをそのまま語るかのように痙攣っていた、……人々はその表情を見て、いずれも虚を衝かれたように膝を正した。
「石原さまのお話は伺いました」