Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おおきなかしのき

大きなかしの木

小川 未明

Lisez 大きなかしの木 (おおきなかしのき) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 305 caractères · 7 écrans

Aozora Bunko

野の中に、一本の大きなかしの木がありました。だれも、その木の年を知っているものがなかったほど、もう、長いことそこに立っているのでした。

木は、平常は、黙っていました。だれとも話をするものがなかったからです。あたりにあった木はいずれも小さく、背が低うございました。その木の親たちは、かしの木を知っていましたが、もうみんな枯れてしまって、子や孫の時代になっていたのでした。そして、子や、孫は、昔のことを語ろうにも知ってはいないからでした。

山から飛んできた小鳥も、たいていはちょっと枝に止まることがあるばかりで、いずれも、秋ならば赤く実の熟した木へ、春ならば、つぼみのたくさんについている枝へ降りていって、長くこの木と話をしているものもなかったのです。

この木も、若い時分は、ほかの木にまけないほどに、美しくなりました。しなやかな枝には葉の色は銀色に光って、なよなよと風に動いていたものですが、年をとるにしたがって、だんだん木は、気むずかしくなりました。そして、いつのまにか、のびのびとした、しなやかさはなくなり、葉の色も暗く黒ずんで陰気になり、そして、木は、たいへんに無口になってしまったのです。