Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たいしかんのしまつきかん
大使館の始末機関
海野 十三
Lisez 大使館の始末機関 (たいしかんのしまつきかん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 934 caractères · 20 écrans
「おや、これはボーイを呼ぶ押釦じゃなかったか」
醤は、しまったという表情で、今度は壁からぶら下っている釦を押した。すると、とたんにがらがらというしたたかな雑音が聞え、続いてアナウンサー鶯嬢の声で、
「……今日十六日の天気予報を申上げます。今日は一日中晴天が続きましょうから、空襲警報に御注意下さい。明日はまた天気は下り模様となり――」
醤は、ふうッと猫のような叫び声を出して、部屋の隅のラジオ受信機のところまでいってスイッチを切った。
王老師は、あきれたような顔で、
「ああ、アナウンサー鶯嬢も、どうかしているな。今日は十五日であるのを、十六日といいまちがえた。近頃の若い者は、熱心が足りない」
「老師、今日は十六日ですよ。余の腹心の部下からの報告があったから、まちがいなしですわ」
「そんなことはない。醤どのは、算術を忘れてしまわれたか。十四日の次は十五日であるが、決して十六日ではない」
「いや、老師、私たちは、一日余計に睡ったのですよ。部下の報告から推して考えると、金博士を睡らせる睡眠瓦斯が、余と老師とにも作用した結果です」
「そんなことはない」
「いや、そうです。