Classiques japonais avec furigana
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
Lisez 大和古寺風物誌 (やまとこじふうぶつし) de 亀井 勝一郎 (かめいかついちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 108 647 caractères · 215 écrans
伊東忠太博士が指摘しているように、「右に金堂の大を観、左に塔の高きを仰ぎ、更にその間から中央に講堂の広きを望むことが出来、得も云われぬ風情がある。左右同形は厳格ではあるが情味に乏しい。法隆寺伽藍は左右不同形ではあるが、金堂と塔とは量において、力において、姿において均衡を保っており、その間に無限の情味がある。要するに法隆寺伽藍は左右同形を捨てて、左右均衡を取ったものである」(「法隆寺」より)――この卓抜な着想は、上宮太子の為されしところで、ここからあの無比の威厳があふれ出たのであろう。法隆寺伽藍の配置はただ美しいとだけいえるものではない。金堂と塔と講堂と、それぞれの信仰上の意味を深く省察されて、一切は唯信の祈念と憧憬から建立された。全体としての森厳たる威容は、やはり鳥仏師の釈迦三尊にこもる精神にも通じているであろう。飛鳥の伽藍も、飛鳥の古仏のごとく思索的なものである。
ところで唐招提寺になると、かような配置への顧慮は一見なげやりにみえる。金堂の前に立つと、その威圧的な大屋根のうねりと円柱に圧倒されて、他の何ものもみえない。塔はないし、講堂は真うしろにかくれてしまう。