Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
Lisez 大和古寺風物誌 (やまとこじふうぶつし) de 亀井 勝一郎 (かめいかついちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 108 647 caractères · 215 écrans
太子夜の夢に金人の来りて不解之義を教ふるを見たまふ。太子寤めて後即ち之を解す。乃ち以て師に伝へたまふに、師も亦領解す。是の如の事、一二に非ず。」等に由る。つまり夢殿は太子の瞑想と内観の道場であった。ひとたびは灰燼に帰したとはいえ、太子の御思いの永久に止るところであろう。
いま秘仏としてここに安置されている救世観音は、太子等身の像であるが、それが製作された年代は、飛鳥の頃であるにしても、太子在世の時か或は薨去直後か詳にしえない。私は近来このみ仏を太子の念持仏として、あるいは前にひいた「金人」として拝することを心に適うものとしていた。尤も太子に対し後世の仏家が附会した伝説は実に多く、中には仏教徒の自己弁護のためと思われるものも尠くない。しかし伝説のすべてを無稽とし迷信とするのは誤りであろう。何故なら、そういう言い伝えの裡に、民心に宿る愛と信仰とは厳存するからである。信仰は過去のものを過去のものとして合理的にあげつらうことをゆるさない。信じる者にとって神仏はつねに現存である。太子への思慕が激しく民心に宿ったとき、その祈念が眼のあたり太子の御霊にふれ、金人を夢みたとしても不思議はあるまい。