Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Lisez 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 754 caractères · 53 écrans
「今頃此処で火を点けて、遠方からでも関所役人に見付けられるとうるさい。中へ入って工夫をしましょう。幸い火打道具の用意はある」
山浦丈太郎は何んの恐れ気もなく、穴の中へズイと入りました。続いてお滝、最後は空善。
入口に背を向けて、丈太郎は早くも火打鎌を鳴らします。その頃の武家のたしなみで、火打袋と懐中蝋燭は持って居たのです。
心細い灯ながら、それでも四方の様子だけは朧ろ気に判ります。多分火山岩の堆積の間に出来た自然の風穴を利用して、その口を塞いだものでしょう。中の空気なども、冷やりとして思いの外に爽やかです。
「お」
真っ先に立った山浦丈太郎が、凝然として立止りました。
「何んじゃな」
後から差のぞく空善の眼に映ったのは、白々と晒れた骸骨――しかもボロボロの着物を着け、刀を抱えて悠然と何やらに凭れて居るではありませんか。
「あッ」
お滝はさすがに悲鳴をあげました。が、次の瞬間、骸骨の凭れて居るのは、幾十とも知れぬ千両箱のうちの一つで、その箱も大方腐って釘が緩んだものか、一方の隅から、吹き立てのように見える小判が、ゾクゾクとハミ出して居ることが判りました。