Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Lisez 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 26 754 caractères · 53 écrans
「貝六は俺だよ、江戸から箱根までの間に、憚り乍ら貝六という人間は俺より外にはねえ筈だ。厄介のけえ六なんて、人面白くもねえ、誰がそんな名前を付けやがったんだ」
「それ見ねえ、やっぱり厄介の貝六じゃないか。それよ、手紙は確かに渡したよ。お駄賃がうんと出ているんだ。あとで受取らねえなんて言っちゃおいらの落度になるぜ」
「何を小僧奴」
厄介の貝六は小僧から手紙を受取ると、クルクルと巻き込んだ半切を開いて行きました。美しい仮名文字が五六行、
「読めるかい、親分」
「何をッ」
「その手紙が読めるか――てんだよ、皆んな仮名で書いてあるじゃないか、そいつが読めなかった日にゃ――」
小僧は傍を向いて赤い舌をペロリと出しました。
「何をッ、陽が影って、少し薄暗いから読めねえや」
「うまく言うぜ、――読んで上げようか親分」
「何をッ」
厄介の貝六は負け惜しみを言い乍らも、小僧の手に手紙を渡す外はありません。
「面白いことが書いてあるぜ、けえ六親分」
「何を」
「親分は見かけに依らない色男だね、ウ、フフフ」
「一人で笑って居ずに、さっさと読みやがれ。何時までも眺めて居ると、手前の涎で手紙の字が伸びるぜ」