Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lisez 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 74 962 caractères · 145 écrans

Aozora Bunko

そこで、勢い、大勢の者も米友を相手にして、一応挨拶の形をつけねばならなくなりました。

「なあに、畜生のことですから、今はあんなに騒いでも、直ぐに忘れてしまいまさあね、打捨っておいて下さいまし」

こう言って、米友をなだめにかかったが、米友はそれを肯じません。

「いまに、忘れるか、忘れねえか、それは熊に聞いてみなけりゃわからねえ、眼前、こうして恋しがるのを人情として、見殺しにするのは罪だあな。その皮をくれてやんな、あんなに欲しがるんだから、皮をあの子熊にくれてやんなよ、いくらのもんでもなかろうじゃねえか」

「へ、へ、どういたしまして、これでなかなか安い品じゃございません、玩具にくれてやれるはずのものじゃございません」

「そんなら、おいらに売ってくれねえか」

米友が、かさにかかって一同を見下ろしながら、買収の交渉を持ち出したものです。

三十七

ほどなく、鳴海の宿で、名古屋へ向って行く大八車の上に、上述の穀物の片荷と、その間に四角な鉄の檻と、鉄の檻の中に、いったん縛られた手足を解放された子熊と、その子熊に、しっかりと抱かれた親熊の皮と……それから、鉄の檻をそっくり両股にかかえ込んで、杖槍を荷ったまま車上の客となっている、宇治山田の米友の姿を見出しました。