Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lisez 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 285 635 caractères · 558 écrans
この壁間に掲げられた料理の書というものは、無点の漢文ですから、誰にも楽に読みこなせるという代物ではない。また読みこなしに、わざわざ入って来ようというほどの者もないところですから、ただはりつけた当人だけが、朝夕それを読んでは胸に納めるだけのことになっているが、ツイこの間、田山白雲がこの部屋へはいり込んで、はからずこの壁書を逐一読み破って、アッと感嘆して舌をまきました。
料理書の標題には「随園食箪」とあるが、白雲はよほど、この料理書の張出しには驚異を感じたと見えて、お手のものの絵筆で、そのある部分に朱を加えたり、評語を書きつけたりしたのが、今でもそのままに残っている。その壁書の下で仕事をしていた金椎は、暫くして、卓にもたれてのいねむりが熟睡に落ちたところであります。
眠るつもりでここへ来たのでないことは、金椎の眼の前に、読みさしの書物が伏せてあることでもわかるが、まだ晩餐までには時間もあるし、主人の外出というようなことで幾分は気もゆるんだと見え、ついうとうとと仮睡に落ちたものでありましょう。本来、少年のことだから、眠れば、仮睡から熟睡に落つるにはたあいがない。