Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lisez 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 214 131 caractères · 423 écrans
物持の家へ行っては、米とお菜と金を貰って、それでお粥をこしらえて食います。それを食ってしまうと、また鬨の声を上げて次の町内へ繰込みます。こちらに一組出来ると、あちらに一組出来ます。けれどもおかしなことには、別にそれが乱暴を働くというのではありません。ただこうして町内から町内を食って歩くだけのことらしいのです。それに江戸名物の弥次馬が面白がってくっついて飛び出す。出ないと幅が利かなくなったり憎まれたりするから、表通りの商人までがこの貧窮組へ飛び込んでお粥の施しを受け、いっぱしの貧窮人らしい面をします。
この連中が、昌平橋のところへ来て、町角へ大釜を据えました。誰がどこから持って来たか荷車が二三台、米とお菜がたくさんに積んであります。そうすると川の向うとこちらから、貧窮人が真黒くなって押し出して来ました。
しかしながら昌平橋で貧窮組と別れた米友は、ひとり柳原河岸へやって来ました。
「お蝶さん」
「だあれ」
米友に呼ばれた夜鷹のお蝶は、土蔵の裏から出て来ました。
「あら、お前さんはお金を落した人」
「お蝶さん、俺らはお礼に来たんだ」
「お礼なんぞ……」
「お礼といったところで、何も土産を持って来やしないよ、俺らは主人の家を追ん出ちまったんだから」