Classiques japonais avec furigana
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たいしゅうぶんげいさほう
大衆文芸作法
直木 三十五
Lisez 大衆文芸作法 (たいしゅうぶんげいさほう) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 63 833 caractères · 126 écrans
第二章 大衆文芸の意義
それで、それらの総てを包含した物として、大衆文芸の定義を下すなら、
「大衆文芸とは、表現を平易にし、興味を中心として、それのみにても価値あるものとし、又は、それに包含せしむるに解説的なる、人生、人間生活上の問題をもってする物」と云いたいのである。
第二章 大衆文芸の意義
私は、次に、以上の定義に従って、大衆文芸の意義を説きたいと思う。それは、しばしば芸術小説との価値比較をされるが故にも必要であり、大衆文芸そのものの使命に就いても、知って置かねばならぬ事だからである。
私は、問題を少し遠くの方へもって行く。人間は嘗て、太陽が吾々の周囲を出没していると信じ、人類を宇宙の中心と考えていた時代があった。
又、神の子、仏の末裔であると信じ、宗教への情熱が、人間の中心となり、宗教家は人間の最高の者として、尊敬され、十字軍がしばしば起り、帝は、自らを三宝の奴と称された時代があった。
然し、やがて宗教への情熱は醒め果て、人間が理智的に目覚めた時、人間の精神生活を指揮するものは、哲学であると信じられ始めた。洋の東西に於て、多くの哲学者達は、人間よ、かく行うべし、かく云うべし、かく考えるべしと、多くの哲理を示してくれた。