Classiques japonais avec furigana
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てんのう
天皇
蜷川 新
Lisez 天皇 (てんのう) de 蜷川 新 (にながわあらた) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 136 036 caractères · 269 écrans
天皇には、ぜんぜん権力はなかったのである。権力をもっていなかった天皇から、権力を奪えるはずのものではない。
一六〇〇年九月十五日に、徳川家康が、関ヶ原の戦いに勝ち、同年九月二十日、近江の草津駅に、大兵をひきいて駐屯したときには、朝廷は、特使を草津につかわして、家康をねぎらった。公卿らは、争って家康の軍門におもむいた。(広池千九郎著『皇室野史』二十七ページ)権力者としての家康にたいして、服従の意思を示したのである。
明治以後、薩長政府をはじめ御用史家は、「徳川氏は、天皇の権力を、奪いとった。」などと、公然、宣伝していた。伊藤博文のごときは、その最たるものである。しかしながら、このことばは、史実に反している。国民を欺いたものである。
渋沢栄一の名をもって著わされた『徳川慶喜公政権奉還の意義』と題する一小冊子がある。英文と日本文とで書かれた宣伝書である。そのなかに、つぎの文がある。
「日本国民の悠久知るべからざる太古時代より相伝えたる信念は、我国民は、同一種族にして、其の総本家たる皇室を以て、君主と戴き、別家分家、数多に別れて、各一部族を為し、其の族長を奉ずるも、各族長は、共に皇室を中心として、君臣の義を弁ずるが故に、其の関係は、極めて濃厚なり、此を以て、皇室と人民とは、宗支父子の縁故ある上に、君臣主従の義を兼ね