Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おんなのさかなうり
女の魚売り
小川 未明
Lisez 女の魚売り (おんなのさかなうり) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 3 886 caractères · 8 écrans
だんだん海に近づくと、風が、強く吹いていました。そして、松の木が、風に吹かれて鳴っている。そのあいまに、ド、ド、ド――という海鳴りの音がしていたのでした。
二人は、一つの砂山を上がりますと、もう、目の前には、真っ青な海が、浮き上がっていました。そして波の音が、絶え間なく起こっています。海にも、夕日が赤々とさしていました。白帆は、酒に酔ったように、ほんのりと色づいて、青い波の間に、見えたり消えたりしていました。陸に近いところには、岩が重なり合っていて、その岩に打突かると波のしぶきが、霧となって、夕暮れの空に細かく光って舞い上がっています。
女は、岩の近くにきて、肩からてんびん棒をはずして、かごを湿った砂の上に下ろしました。
「さあ、たいを海に放すのだ。」と、金持ちはいいました。
「よく、見ていてください。」と、若い女はいいました。そして、かごの中のたいを、一ぴきずつ白い手ですくうようにして、取り上げました。
たいは、いま、ふたたび故郷に帰ろうとします。女が、紅いたいを、波の間に落としますと、たいは、おどって、はや、その姿を青黒い海の底に隠したのです。