Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まごしちとずんど

孫七とずんど

山本 周五郎

Lisez 孫七とずんど (まごしちとずんど) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 189 caractères · 30 écrans

Aozora Bunko

「あっぱれだな柿ノ木」「孫七やったな」「初陣で一番乗りとはさすがだ」「帰ると番がしらだぞ」知る者も知らぬ者もやって来てそう喝采する、それがひとわたり済むとすぐまたあとから押しかけて来て「孫七やったな」「あっぱれだな柿ノ木」とおなじことを聞かされる、そうじゃないと云おうとしても決してとりあって呉れない、しようがないのでただ頭をかしげて、弱って、衒れていたところだったのだ。

「なあ石原寸度右衛門」とかれはすっかり事情をうちあけて云った、「そういうわけで、おれはなんにもしやしなかった、ただ歩いているうちに城門の前へ来てしまったんだ、嘘も隠しもないただ歩いて来たんだ、誰かひとりくらい相手があるだろうと思ってさ……」

「それでいいんだ、それが戦なんだ」寸度はふと顔をひきしめて云った、「開戦の第一弾で斃れる者もある、満身創痍となっても兜首ひとつ取らぬ者もある、またおまえのように、ただ歩いていって一番乗りの功名をすることもある、これが合戦だ。……いいか孫七、合戦とは功名手柄にあるんじゃない、それも結果のひとつではあるが、要はたたかう心だ、味方を勝利にみちびくために生命も名も捨ててかえりみない、その心さえたしかなればあとは神の知食すままだよ、孫七は孫七なりに戦った、それでいいんだ、なにもそう衒れることはないよ」