Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうせつ ほととぎす

小説 不如帰 

徳冨 蘆花

Lisez 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 742 caractères · 256 écrans

Aozora Bunko

十

お道具もすっかり来てよ」

はッと声もなし得ず、子爵夫人も、伯母も、婢も、駒子も一斉に浪子の面をうちまもりつ。

「エ?」

おどろきし浪子の目は継母の顔より伯母の顔をかすめて、たちまち玄関わきの室も狭しと積まれたるさまざまの道具に注ぎぬ。まさしく良人宅に置きたるわが箪笥! 長持ち! 鏡台!

浪子はわなわなと震いつ。倒れんとして伯母の手をひしととらえぬ。

皆泣きつ。

重やかなる足音して、父中将の姿見え来たりぬ。

「お、おとうさま※(感嘆符二つ、1-8-75)」

「おお、浪か。待って――いた。よく、帰ってくれた」

中将はその大いなる胸に、わなわなと震う浪子をばかき抱きつ。

半時の後、家の内しんとなりぬ。中将の書斎には、父子ただ二人、再び帰らじと此家を出でし日別れの訓戒を聞きし時そのままに、浪子はひざまずきて父の膝にむせび、中将は咳き入る女の背をおもむろになでおろしつ。

十

「号外! 号外! 朝鮮事件の号外!」と鈴の音のけたたましゅう呼びあるく新聞売り子のあとより、一挺の車がらがらと番町なる川島家の門に入りたり。武男は今しも帰り来たれるなり。

武男が帰らば立腹もすべけれど、勝ちは畢竟先の太刀、思い切って武男が母は山木が吉報をもたらし帰りしその日、善は急げとが箪笥諸道具一切を片岡家に送り戻し、ちと殺生ではあったれど、どうせそのまま