Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しょうせつ ほととぎす
小説 不如帰
徳冨 蘆花
Lisez 小説 不如帰 (しょうせつ ほととぎす) de 徳冨 蘆花 (とくとみろか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 742 caractères · 256 écrans
「いよいよですな。別に見た者はきっとないですか」
「ありません」
「いよいよですか」
「失敬な」
浪子は忿然として放ちたる眼光の、彼がまっ黒き目のすさまじきに見返されて、不快に得堪えずぞっと震いつつ、はるかに目をそらしぬ。あたかもその時谷を隔てしかなたの坂の口に武男の姿見え来たりぬ。顔一点棗のごとくあかく夕日にひらめきつ。
浪子はほっと息つきたり。
「浪子さん」
千々岩は懲りずまにあちこち逸らす浪子の目を追いつつ「浪子さん、一言いって置くが、秘密、何事も秘密に、な、武男君にも、御両親にも。で、なけりゃ――後悔しますぞ」
電のごとき眼光を浪子の面に射つつ、千々岩は身を転じて、俛してそこらの草花を摘み集めぬ。
靴音高く、ステッキ打ち振りつつ坂を上り来し武男「失敬、失敬。あ苦しい、走りずめだッたから。しかしあったよ、ステッキは。――う、浪さんどうかしたかい、ひどく顔色が悪いぞ」
千々岩は今摘みし菫の花を胸の飾紐にさしながら、
「なに、浪子さんはね、君があまりひま取ったもンだから、おおかた迷子になったンだろうッて、ひどく心配しなすッたンさ。はッはははは」
「あはははは。