Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Lisez 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) de 正岡 容 (まさおかいるる) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 163 270 caractères · 325 écrans
「それに戦はお師匠さん四谷へおいでの時分から上野辺じゃ、もうそろ始まっていたんですってねえ」
薄黄色い灯の中でひとしお顔を青白くしながら、やっと手足を拭いて坐った小糸が、いった。
……そういえば思い当る、九段からあのお壕端かけてかえりはことに錦布れの薩摩侍が大ぜい殺気立っていたっけ、このごろ毎度のことだから気にも留めていなかったし、それにこっちは師匠のことで一杯だったから、久保本へ寄っても世間話ひとつするでなくかえってきてしまったのだったが、それではもうそんな差し迫ったことになってしまっていたのか。広小路の盛り場の今夜点していないわけが、いまにしてようやく肯かれた。同時に四谷の師匠のところへだしてやった弟子たちの、首尾好く先方へ着けたかどうかをおもってみた、寄席へでかけていった弟子たちの安危とともに。
「官軍が勝ったともいってますし、公方さまのほうがどうだともいってますし、そこの魚屋さんの前では大ぜいの人がてんでにいろいろのことをいっていてちっとも分らない」
語り継いで小糸は、
「でも大へんな騒ぎ、聞いていて私ブルブル身体が慄えてきたわ」
意味あり気に圓朝のほうを見ると、