Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまをおもう

山を思う

石川 欣一

Lisez 山を思う (やまをおもう) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 814 caractères · 157 écrans

Aozora Bunko

工場と住宅が多くなり、今では昔ほどのことは無いが、まったく大した菜の花だ。

菜の花のお花見をするのは、雀くらいなものだろう。梅は風流人、桜は有象無象。所謂お花見で騒ぐ人達は、染井吉野を対象とする。本当の桜の味は山桜だ。これは公園や遊園地にはすくなく、昔ながらの山や丘に自生している。

僕は現在、大阪府豊能郡箕面村牧落という所に住んでいる。こゝは箕面の山を北にし、豊中市との境をなす丘陵を南にした一種の高原――といったところで、海抜六十米位のものだが――で、自らゆるい傾斜をなしている関係上、相当大きな貯水池が、あちらこちらにある。

去年の春のことだ。日曜日のこととて箕面公園は大変な人出で、大きくいえば人声が聞える程だ。だが、牧落は至って静かなので、子供をつれてフラリとモロコ釣りに出かけると、ある貯水池で非常に愉快な光景を見た。

下萠はしているが、見たところまだ枯草ばかりの池畔に、お婆さんが二人、めいめい木綿の風呂敷をしいて坐り、二合瓶でお酒盛をしていたのである。年の頃は五十か六十だろう。重詰の弁当を間におき、いゝ気持そうにやっている。空には雲雀が囀り、池の土手にはしどめが咲き、池から流れる小川には芹の根が白い。