Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまをおもう

山を思う

石川 欣一

Lisez 山を思う (やまをおもう) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 814 caractères · 157 écrans

Aozora Bunko

が、ことごとく不必要になる。単純に生きること丈を営めばよいのである。都会にあっては、銀のシェーカアを振る指も、山では岩角につかまる。つかまらなければ下の雪渓に墜ちて死ぬからである。かなり洗煉された、うるさい口も、山では半煮飯を平気で喰う。喰わなければ腹が空って、死んで了うからである。寝台車のバースを固いという身体が、小屋の板の上で安眠する。その日の運動につかれた身体は、また次の日の労働を予期して、文明人のディスクリミネーション以上に睡眠を強いるからである。タクシーはスプリングが悪いから、ハイヤーに限ると言っている脚も、山では無理に歩かせられる。どうでもこうでも、野営地まで着かなくては仕方がないからである。(こう書いて来ると如何にも私が贅沢な、豪奢な生活をしているようだが、実はそうでない、こゝには只「文明人」としての私の半面を高調したにとどまる。)

万事かくの如くである以上、山に入る服装は極端に「人としての必要品だけ」を標準として行われる。文明人としての必要品は、一切不用なのである。帽子は、日光や雨や風をよける為にかぶるので、文明人だからかぶるのではない。