Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lisez 山を思う (やまをおもう) de 石川 欣一 (いしかわきんいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 79 814 caractères · 157 écrans
それから汽車が一苦労。が、小仏のトンネルをぬけて浅川を離れると青々とした水田から午後五時の、素晴しい風が吹き込んだ。まったく、これは、どういう吹き廻しか、ほとんど一陣の疾風ともいうべき風だった。網棚にのせた誰かの麦藁帽子を窓から吹きとばし、座席の頭に当る場所にかけた麻の白布を天井に吹きつけた程の風だった。扇風器が面喰ったように、カリカリと音を立てた。
◇
暑いと汽車弁が不安心になって来る。また駅々で売っている怪しげなアイスクリームなる品を、子供などに買ってやっているのを見ると、他人事ながら気がもめてならぬ。すべて食物が腐敗しやすい時に、自宅を離れて食いつけぬ物を食わねばならぬのは、考えものである。
◇
高い山への旅は、本当は夏がよい。日が永いし、割合に寒気を感じることがすくないし、高山植物は多く咲いているし、雨はすくないし……。だが多くの場合、裾野の草原の草いきれがひどく、又はいよ/\山へかゝる迄の路が遠く暑く(例えば立山の、千垣から常願寺川に添う路)又は都会から山までへの鉄道にトンネルが多く、おまけに山は満員で、静寂という気持が全然味えぬ場所さえある。