Classiques japonais avec furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lisez 工場細胞 (こうじょうさいぼう) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 91 234 caractères · 184 écrans
――邪魔するに入った奴なら、やッつけッちまえ!
その時、抑えられたように、下の争いがとまった。と、見張りの一人が、周章てゝ駈けあがってきた。
――佐伯の連中が上がるッて云うんだ。それで一もみしてるところへ、専務や工場長や職長が来たんだ。どうする?
――よし!
森本はキッパリ云った。
――専務と工場長だけ上げよう。職長や佐伯の連中は絶対に上げないことだ。
――そうだ。異議なし!
一挙に押し切るか、一挙に押しきられるか、そこへ来ている!
工場長が先に立って、専務が上ってきた。工場長は興奮した唇に力をこめて、キリッとしめていた。然し専務の顔には柔和なほゝえみが浮かんでいた。職工や代表者たちに丁寧に挨拶した。何時もの温厚な専務だった。女工と男工の一部が、さすがに動いた。――専務の持ってきた腹を読んでいる森本は、先手を打って出なければならないことを直感した。この動きかけている動き、先手! これ一つで、この勝負がきまると彼は思っている。専務にたった一言先きにしゃべられることは、この集会をまんまと持って行かれることを、意味していた。――
彼は全職工の前で、ハッキリと、今迄の経過を述べ、一人も残らない賛成をもって「工場委員会」