Classiques japonais avec furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lisez 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 81 548 caractères · 161 écrans
反て伯父さんの先生狼狽てて迎えに飛んで出る事もある。一番六かしいのは風体の余り立派でない人で、就中帽子を冠らぬ人は、之を取次ぐに大に警戒を要する。自筆の名刺か何かを出されて、之を持って奥へ行くと、伯父さんの先生名刺を一見するや、面を顰めて、居ると言ったかという。居るものを居ないと言われますか、と腹の中では議論を吹懸けながら、口へ出しては大人しく、はい、然う申しましたというと、チョッと舌打して、此様な者を取次ぐ奴が有るか、君は人の見別が出来んで困ると、小言を言って、居ないと言って返して了えという。私は脹れ面をして容易に起たない。すると、最終には渋々会いはするが、後で金を持てかれたといって、三日も沸々言ってる。
沸々言ったって関わないが、斯ういう処を傍から看たら、誰が眼にも私は立派な小狐家の書生だ。伯父さんの先生の畜生、自分からが其気で居ると見えて、或時人に対って家の書生がといっていた。既に相手方が右の始末だから、無理もない話だが、出入の者が皆矢張私を然う思って、書生扱にする。不平で不平で耐らないが、一々弁解もして居られんから、私は誠に拠どころなく不承々々に小狐家の書生にされて了って、而して月々食料を払っていた。