Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

げんじゅつてんまたろう

幻術天魔太郎

野村 胡堂

Lisez 幻術天魔太郎 (げんじゅつてんまたろう) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 616 caractères · 90 écrans

Aozora Bunko

「おや、それは手紙ではないか」

首環からはずした小さな包み、その中に手紙が入っているのを見つけると、天魔太郎は月子の手からうけとって、あんどんのそばにもってゆきました。

「先生のお手紙じゃありませんか、お兄さま」

それはまぎれもない心外道人の筆跡で、

――猿の次郎坊を助太刀にやる。おまえたちの幻術はまだ未熟だから、力およばないことがあったら、次郎坊に相談するがよい、次郎坊はなんでも心得ている――

とこうかいてあるのです。

猿と相談するというのは、ずいぶんおかしなはなしですが、この次郎坊というのは、畜生ながらひじょうに賢こく、人のことばもおおかたはわかり、「西遊記」の孫悟空ほどではなくとも、ともかく、たいした働きのできることは、天魔太郎も月子もよく知っております。

「次郎坊。よくきてくれたね、ありがとうよ。私たちは今、この方――お千代さんのお父さまとお母様を伝馬町の牢からお助けしなければならない。でなければ、おふたりはあすは小塚ガ原で首をきられるのだよ――わかったかえ」

天魔太郎が話してきかせると、お猿の次郎坊は、コックリ、コックリと利口そうに首をふるのです。