Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はいとうだいのかいちょう

廃灯台の怪鳥

山本 周五郎

Lisez 廃灯台の怪鳥 (はいとうだいのかいちょう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 578 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

――出血はひどいが生命に別状はなさ相だ。新田は寛衣の裾を引裂いて手早く繃帯をしながら、

「吉井、おい、確りしろ」

「…………」

「僕だ、先生もいらしってるぞ、吉井ッ」

耳許で叫ぶと、吉井はふっと眼を明けたが、とたんに右手をあげて壁の一部を指しながら、

「あ、あれ、あの鳥が……」

と怖ろしそうに、もつれる舌で云いかけたまま再びぐたりと気絶して了った。

三人は指示された処を見やった。その壁の一部には、もう羽根もまばらになった怪鳥の剥製が飾付けてある。――左右に広げた翼は凡そ二米突に余り、全身真黒な羽毛に包まれ、鷲のような鋭い爪のある両足を踏ひらいている。是は博士たちが来た時すでに飾付けてあったもので、何十年となく年古りているし、一体なんの鳥なのか全く分らない。鷲でもなく鷹でもなく、云ってみれば前世紀の猛鳥という感じである。

「お、お父さま!」

桂子が突然叫んだ。

「あの鳥の爪に血が……」

「えっ※(感嘆符疑問符、1-8-78)」

新田が洋灯をさしつけた。見よ、怪鳥の爪が生々しく血に染っているではないか、――三人は愕然として息をのんだ。

高さ百五十呎の廃灯台の絶頂、塔の外側はなんの足懸りもない絶壁だ。