Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けいたいについて

形態について

豊島 与志雄

Lisez 形態について (けいたいについて) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 707 caractères · 6 écrans

Aozora Bunko

ドストイェフスキーの「白痴」の中で、ラゴージンの家の客間には、いろいろな絵がかけてあるが、次の部屋に通ずる扉の上方の一枚の絵は、作品の中で最も重要性を持ってるものである。それはホルバインの模写で、十字架から下されたばかりの救世主が描かれている。ホルバインの原画について「こんな絵を見たら人は信仰心がなくなるだろう。」と作者は語っているが、ラゴージンの客間の中の古びた模写は、果してどんなものだったろうか。吾々が知るところはただ、その絵が重大な象徴的役目を荷わせられてることだけである。

茲に私は、これら大作家達の怠慢を責めるつもりではない。ただ云いたいのは、一枚の画面にしても、その形而上的なものについてはいろいろ書けるだろうが、その形而下的なものについては文字で書き難いということである。試みに考えてみよう。或る画面について、その形而下的な形態的な事柄は、誰にでもすぐに書けるようでいて、実はなかなか書けないのである。如何に文字を並べてみても、一枚の写真或はスケッチに及ばないだろう。

勿論、形態的な方面に芸術的価値があるのではない。然しながら、芸術品たる限りに於ては、その第一義的価値も、具象を通じて現われるのであり、素朴に云えば、形態的なものを通じて現われるのである。