Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

Lisez 恐竜島 (きょうりゅうとう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 98 662 caractères · 199 écrans

Aozora Bunko

こうしてよういは出来た。伯爵が最後に乗りこもうとして舷梯に一足かけたとき、

「閣下、ちょっと」船長がよびとめた。

「なにかね」

「さっきお話の恐竜は、あのとき死んだのですか、それとも生きのびたですかね」

「多分死んだろうね。なにしろ首を大砲の弾丸でけずられてみたまえ、君だって生きていられまい」

「なるほど。それで安心しました」

「しかしその恐竜が死んだという確証はない。では、さよなら、ボールイン船長」

伯爵は握手をもとめて、ボートの方へおりていった。

そのとき西の方から、急に強い風が吹き起った。見ればまっくろな嵐の雲が、こっちへ動いて来る。雲の中でぴかりと、稲光が光った。

舷側を、とがった波がたたきつけている。

とつぜん怪物出現

「やれやれ、かわいそうに。ボートは大波にゆすぶられてすぐには島へつけないだろう」

「もう一時間おそく、本船を放れりゃよかったのになあ」

「とんでもない。こんなおそろしいところに、あと一時間もまごまごしていられるかい」

船長は、すばやく防水帽をかぶって、微速前進の号令をかけた。

ばらばらと、大粒の雨が落ちて来た。

「半速。……おもー舵いっぱい」