Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぬきうちししべえ

抜打ち獅子兵衛

山本 周五郎

Lisez 抜打ち獅子兵衛 (ぬきうちししべえ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 930 caractères · 24 écrans

Aozora Bunko

「ほほう、いよいよお出ましだな」

静かに云った。

「お庭の青蘚苔を踏み荒らすのはもったいない、いずれもその御注意を忘れぬよう。……拙者のほうはいつでもよろしいぞ」

「きっとよいか、獅子兵衛」

後で叫ぶ声がした。

左内は眼尻でそのほうを見た、……広縁の上に、虎之助が矢を番えた弓を持って、今にも射かけようと身構えていた。……左内は脇差の柄に手をかけ、黙って左右に眼を配っていたが、

「……御存分に!」

と云う、刹那! えいッ! 耳を劈く掛声とともに、六尺ゆたかな体が毬のように縮んで、半円に取詰めた人数のなかへ躍り込んだ。

飛燕のごとしということがある、そのときの左内は正にそれであった。……取巻いた人数がわっと動揺するなかに、彼の姿は力のある、それでいて眼にも止まらぬ速さで縦横に見えつ隠れつした。

木剣が空へ飛び、槍のぶち折れる音が聞えた。そして若侍たちはばたばたと倒れた。体当りを食ってはね飛び、池へ落ちた者もあった。

十人あまりの人数があっという間に打伏せられたと思うと、左内は、いつ奪取ったものか木剣を右手に、

「いざ、お手並を拝見仕りましょう」

と広縁の真正面へ踏み寄って来た。