Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Lisez 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 103 349 caractères · 207 écrans
狂人じみた口入れ屋の高い広告灯が、難破船の信号みたように、ハタハタしていた。
「お望みは……。」
牛太郎のような番頭に、まず私はかたずを呑んで、商品のような求人のビラを見上げた。
「辛い事をやるのも一生、楽な事をやるのも一生、姉さん良く考えた方がいゝですよ。」
肩掛もしていない。此みすぼらしい女に、番頭は目を細めて値ぶみを始めたのか、ジロジロ私の上下に目を流している。
下谷の寿司屋の女中さんに紹介をたのむと、壱円の手数料を五拾銭にまけてもらって、公園に行く。
今にも雪の降って来そうな空模様なのに、ベンチの浮浪人達は、朗らかな鼾声をあげて眠っている。
西郷さんの銅像も浪人戦争の遺物。
貴方と私は同じ郷里なんですよ。鹿児島が恋しいとお思いになりませんか、霧島山が桜島が、城山が、熱いお茶にカルカンの甘味い頃ですね。
貴方も私も寒そうだ。
貴方も私も貧乏だ。
昼から工場に出る。生きるは辛し。
十二月×日
昨夜机の引き出しに入れてあった、松田さんの心づくし、払えばいゝんだ借りておこうかな、弱き者汝の名は貧乏なり。
家へかえる時間となるを
ただ一つ待つことにして
今日も働けり。