Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どうじ
文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子
室生 犀星
Lisez 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 177 454 caractères · 357 écrans
「しかしお前にはどうして鑿が俵のなかにあることがわかったのだ。」
こう言われると女は微笑って言った。
「でもあそこより外にあるとは考えられないんですもの。」
「それもそうだが……。」
男はそれきり黙って気味悪く女をみつめた。そのとき男はいつもの女とは異ったものを見たような気がした。何かわからなかったが男にないものを女がそのからだに含んでいるように思ったのであった。何かこう特別な電気とか燐とかいうものが、その肉体にふくまれているようにさえ、一種言いがたい変な気がしてきたのであった。
女はそっと次の室に行ったあとで、男はいろいろなことを考えた。女がたえまなく沈んで何かをしつこく考え耽っていることや、ふしぎに退屈もしないで一と処に何もしないで坐っていることなぞ、いまは次第に男の心を変にうち沈ませた。
日が暮れた。男は女が庭へ出ている間に手早く仕事着をぬぎすてると、そと着をひっかけた。そして急いで玄関へ出たとき、男はびっくりして一尺ばかり飛び上った。そこに何時の間にぎつけてきたのか、れいの鼠の皮のような茶いろの帽子をもって、女がほそながく立っていたからであった。