Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 320 caractères · 398 écrans
まずそれだけこの安土は、平和の余裕綽々たりで、四民を安からしめておるわれらの寸功もありといえましょうか。われら戦陣に在る身では、晨にはきょう死ぬかと思い、夕べとなれば明日はとちかい、明けても暮れても、慾といえば死に花を如何にとしか考えられぬ者にとっては、またなき耳の楽しみ、腸の薬でござる。来年はまた一、二度出て参りたいもの。――今朝は立ち際で甚だ落着かんが、次の出府の機にはぜひゆるゆるとおはなしいたそう。……あははは。きょうはどうも、失礼ばかりで」
これは、間もなく、秀吉が、蘭丸とともに席を立って別れる際にいった世辞である。これこそは、ほんとの世辞であった。
秀吉の行装一列が、まばゆい朝日の下を、桑実寺の門前町から流れ出てゆく時、使者の蘭丸もまた安土の城門へむかって帰っていたが、何ぞ知らん、この地上におけるこう二人の相識は、この時が終りだった。誰か、この朝から半年後の本能寺の変を予知することができようか。
京都
秀吉は京都に一泊した。
京都。――京都のすがたは実に一変した。
わずか十年前の京都を知っている者はみなそういう。二十年、三十年前の京都を見ている人々はなおのこと、隔世の感なきを得ないという。