Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 320 caractères · 398 écrans
死ぬか生きるかでなく、絶対にこれは死の一途であった。
城の門は、城中の者の手で、敢然と、大きく開かれ、千余人の将士は、喊の声をあげて斬って出た。
大手の一門と、搦手の一門から。
寄手の備えは、その第四陣まで突きくずされた。
一時は、織田信忠のいる中軍すら、危うくも、混乱しかけた。
「退けや。出直せ」
と、城方の侍大将、今福又右衛門は、頃を計って、城中へ迅速に退いた。
小幡周防の隊、春日河内守の隊なども、今福隊に倣って、
「帰れ帰れ」
と、引っ返す。そして、各※(二の字点、1-2-22)、獲た首をかぞえては、多門の上の主君に見せ、
「湯など一杯飲んで、また出直します」
と、悠々たる意気を示した。
こうして、大手、搦手とも、一休みしては駈け出し、斬り崩してはまた引き揚げ、大波の寄せ返すような激戦を繰り返すこと六度、首を獲ること四百三十七級――その日もはや暮れなんとして――ようやく味方の人数にもめっきり減りが目立ち、残る人々もすべて満身創痍を負って、恙なく歩いている人影はほとんどなかった。
パチパチと生木の焼けいぶる響き。ごうごうと炎の迫る音。すでに寄手は、ここかしこから、城中へなだれこんでいた。