Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans
「於蘭、何事が起ったのだ。そも、何を騒動しておるのか」
早口にこう問うと、蘭丸もまた、より早口に、
「――明智の者が推参いたしたのです。まぎれもなき桔梗旗を振り譟いで」
「なにっ、明智?」
愕然と出た一語には、まったく予測も夢想もしていなかった驚き方が、余すところなく現われていた。しかし、それによって起る肉体の異様なる衝動も感情の憤激もことごとく彼の唇もとにきっと結び止められたまま表面の彼なるものは常の信長とそう変らない程に平静を保ちながら、やがて次の一語をその唇から唸くように洩らした。
「明智か。……是非もない」
身をひるがえすと、信長は居間の内へ駈け入った。蘭丸もその後を慕いかけたが、五、六歩立ち戻って、うろうろする小姓の面々へ、
「各※(二の字点、1-2-22)は、はや出合え。坊丸には今、縁まわりの大戸妻戸など、めったに開け放つなと、云い触れさせた。諸所の戸口に立ちふさがり、殿の身近に、敵を寄らすな」
と、叱咤した。
そのことばも終らぬうちに、雨の土砂でも横ざまに打っつけて来るように、厨の戸や近くの窓などへ、ばしゃばしゃッと矢や弾丸がそそがれて来た。