Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 903 caractères · 400 écrans

Aozora Bunko

「なぜ逃げのびて行かぬか」

「はい」

「はいではない。そうこうするうちに、機を逸しように。……早く去れっ」

「はい……」

「いうことをきかぬやつだ。わしの主命だ。落ちて行ったとて、卑怯とは誰もいうまい」

「せめて、御最期なりとも、見届けませぬうちは、なんとしても、退きかねまする」

「まだそんなことをいっておるか。……死は必定だ。もののふの死にふたいろはない。無益に時を移すよりも、わしのいいつけたことを完うせい」

「……では、これをもちまして」

前田玄以は泣きながら出て行った。あとに残って死すべき人々は涙も持たないのに、生き長らえるべく出て行く者は涙にぬれて行くのだった。

彼のうけた使命は、

(そちひとりは、岐阜城へ赴いて、この急変を家中に告げ、わが子の三法師を守って、後図を善処してくれい)

という信忠の遺命にあったのである。

これほどな中でも、脱け出そうとすれば脱出できるものとみえる。前田玄以はどう落ちて行ったか、ともかく遺命を守って、後、三法師を奉じて清洲へ移っている。そしてなおずっと後年には、秀吉の五奉行の一員の中に彼の名が見える。

玄以を追いやると、信忠はそこに居合う旗本小姓たちの面々へ、