Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 757 caractères · 375 écrans

Aozora Bunko

廓は外の曲輪をいい、塁は各部の囲いをいい、砦はその中心全体をいう。

急築粗造ではあるが、城廓様式の形は備えているので、この大岩山のそれも一つの城といってさしつかえない。

中川瀬兵衛清秀は、その前晩中腹の一塁にある寝小屋に眠っていた。

「――はて?」

物音か、叫喚か、何かはまだ意識せず、彼はふいに、ガバと首を擡げたのだった。

「何かある……?」

夢と現の境の――第七識のはたらきが、彼をして、突然、何ということもなく、枕もとの鎧を、手早く身につけさせていた。

ところへ、寝小屋の戸も外れよとばかり外から叩く者があった。また一名が、それへ体をぶつけたらしい。

戸は、内側へ倒れ、三、四名の部下が、転びこんだ。

「し、しッ、柴田勢ですっ」

「はや、押しかけました、大軍をもって」

湖畔から駈け通して来た太田平八と、馬取の小者たちだった。

「落着け」

瀬兵衛は、叱った。

――が、太田平八を始め、馬卒たちの告げることは、余りにうわずっていて、敵の兵力、懸り口、その主将など、何ひとつ、要領を得ない。

「不敵にも、これへ中入りして来る程の者とあれば、およそ生やさしい敵ではあるまい。