Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 187 757 caractères · 375 écrans

Aozora Bunko

この法斎は、晩年、越前家に仕えたが、或る夜、同藩の荻野河内の宅で、寄合い振舞いがあり、彼も客の中に招かれていた。

その頃までも、武辺者のならいで、飲めばすぐ往来の戦語りである。その夜も、客のひとりが云い出した。

「――賤ヶ嶽の繰引に、余吾ノ湖ばたで、羽柴勢の躡けを、猛烈にしッぱろうた合戦のもようを、ひとつ、ここに居る法斎どのから聞こうではないか」

「それは初耳じゃが、法斎老に、左様な体験がおありなのか」

と、みな彼の顔を見た。法斎は、迷惑そうにしていたが、男は、旺にたきつけた。

「あるともあるとも。法斎老は、常に薄とぼけた体をしておざるが、当時、原彦次郎の手について、倫を離れて見事な働きをなされたお一人と聞き及ぶ」

そこで、相客たちは皆、口をそろえて、法斎に、ぜひ話せ、ぜひ聞こうと、興じ入って求めた。

断りきれず、法斎は、ぽつぽつ語り出した。そしていうには、

「べつに、手柄ばなしとておざらぬが、その節、羽柴方の先手から、ひとりの武者が襲いかかり、てまえに槍をつけ申した。……その武者、金か銀かは、慥と覚え申さぬが、盆ほどの大前立をなし、烈しゅう突ッかかり来おッたを、この方の大槍、前立にカチと当り、突きそびれて候うが、その武者、突き廻されて、無念げに、おのが陣へ引取りまいた。