Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 180 256 caractères · 361 écrans

Aozora Bunko

そちが逆ったことなどは、いわばその大器の御天性から見れば、塵ほどでもないことなのだ」

「そうでしょうか。申しては畏れ多うござりますが、わたくしも監物も、また家中の心ある士は皆、御奉公がいのない暗君と、嘆かぬものはありませぬ。――柴田権六、林美作などは、かえってその暗君ぶりを、勿怪の倖いと欣んでおりましょうが」

「そうでない。……ひとは何といえ、わし独りはそうは信じられぬ。おまえたちも、飽くまで、あの君のままに従え。わしが亡い後は、なおさらのことぞ」

「その儀は、お案じなされますな。たとえ御不興をうけても何でも、節義にゆるぎはないつもりです」

「それ聞いて、安心した。――如何せん、わしははや老木、わしの接木となって、御奉公を尽してくれよ」

――後で思えば、その夜の中務の言には、思い当るふしが幾らもあったが、五郎左も監物も、まさか父が死を決していたとは気づかず、やがて霰降る夜更けを帰って行った。

平手中務の自害は、その翌朝、見出された。見事な自刃の姿であった。

駈けつけた五郎左と監物の兄弟は、父の死顔から、何の心残りも苦悶の姿も見出せなかった。

遺言は、昨夜の席で、生前の温い唇から聞いていた。