Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 180 256 caractères · 361 écrans

Aozora Bunko

この度だけは、見のがして遣わすが、石数のところは、有態の通り書き直して差し出せ」

「畏りましてござります」

「――が、それだけでは、免すわけには参らぬぞ」

「へい」

「古語にもある。一本の木を伐らば、十本の木を植えよと。――昨日よりこの地方の山を見るところ、年ごとに伐る木は多いが、ほとんど、植えた跡は見ぬ。かようなことで年経る時は、いつか麓の田野は洪水に見舞われ、ひいては国の衰えとなろう。国衰える時は、その方どもへも当然、負担や不幸はかかって来るものぞ。真の利を積み、真の家富を願い、子孫の幸を願うなれば、まず国を強うせねばなるまい」

「はい……」

「その税として、また、今日まで暴利をむさぼった罰として、今後、千本の木を伐り出す時は、五千本の苗を必ず差し出すこと。固く申しつけるが、どうじゃ、不服か」

「ありがとう存じまする。それでお免し下さるものなら、苗木は必ず差し出しまする」

「うム。然らば、人足料として、台帳に書き出しの数量に、五分の割増しは認めて遣わすであろう」

それからまた、その日、手伝わせた百姓たちには、伐木の跡の植林をいいつけて、苗百本について幾値と手間賃をきめ、それは城内から支払うであろうと云い渡した。