Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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あるいんばいふにおくるし

日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)

山村 暮鳥

Lisez 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (あるいんばいふにおくるし) de 山村 暮鳥 (やまむらぼちょう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 391 caractères · 4 écrans

Aozora Bunko

或る淫売婦におくる詩

女よ

おんみは此の世のはてに立っている

おんみの道はつきている

おんみはそれをしっている

いまこそおんみはその美しかった肉体を大地にかえす時だ

静かにその目をとじて一切を忘れねばならぬ

おんみはいま何を考えているか

おんみの無智の尊とさよ

おんみのくるしみ

それが世界の苦みであると知れ

ああそのくるしみによって人間は赦される

おんみは人間を救った

おんみもそれですくわれた

どんなことでもおんみをおもえばなんでもなくなる

おんみが夜夜うす暗い街角に餓えつかれて子猫のようにたたずんでいた時

それをみて石を投げつけたものは誰か

あの野獣のような人達をなぐさむるために

年頃のその芳醇な肉体を

ああ何の憎しみもなく人人のするがままにまかせた

歯を喰いしばった刹那の淫楽

此の忍耐は立派である

何というきよらかな霊魂をおんみはもつのか

おんみは彼等の罪によって汚れない

彼等を憐め

その罪によっておんみを苦め

その罪によっておんみを滅ぼす

彼等はそれとも知らないのだ

彼等はおのが手を洗うことすら知らないのだ

泥濘の中にて彼等のためにやさしくひらいた花のおんみ

どんなことでもつぶさに見たおんみ

うつくしい