Classiques japonais avec furigana
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はかい
日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)
加藤 一夫
Lisez 日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一) (はかい) de 加藤 一夫 (かとうかずお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 312 caractères · 9 écrans
わが児に
坊や、私は今お前を見る
お母さまの側にそい寝して居るお前を見る
何と云うこましゃくれた相だ
何と云う不思議な生物だ
それが十ヵ月前に生れたあのみにくかった肉塊か
母の胎内から外にとび出して
さながら世の中を馬鹿にしたように一しゃくりくしゃみして
さて初めてオギャアと泣き出したあの肉塊か
ああお前は実に、私の驚異だ
まだお前のお誕生が来ないのに
お前はもう立派な人間だ
人並みにお前は悲しみを知って居る、
人並みにお前は寂しさを知って居る
そしてまた喜びを、怒りを、嘆きを、厳粛を、滑稽を、遊戯を、飢えを、満腹を、
お前はもう大人の言葉をききわける
お父さまがしかるとお前は泣く
お母さまが愛想の言葉をかけるとお前は喜ぶ
お前はまたお前自身の言葉をもって居る、
機嫌のいい時にはアップアップと云い
要求するときには泣き
悲しい時にも泣き、
怒るときにも泣く、
泣くことがお前の言葉だ
だがお父さまにはその泣き方でお前の心がわかる、
お前は恐ろしい観察者だ
たった一つのマッチ函でもお前はそれをあだには持たぬ
幾度も幾度もお前はそれを持ちかえて見る、
先ずその赤い絵のついて居るところを、