Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lisez 日本婦道記 (にほんふどうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 187 caractères · 24 écrans
六
こう自分を叱りつけながら、お高はやはり松代へ帰ると繰返した、
「みなさまのお仕合せなごようすも拝見しました、もう一生おめにかかれなくともこころ残りはございません、どうぞお高はこの世にない者だとおぼしめして、これかぎり忘れて頂きとうございます」
梶女はしずかに立っていった。すぐに弟の保之丞が来、あとから金太夫と長兄とが来た、みんな言葉をつくしてここにとどまるようにとくどいた。お高はもうなにも答えなかった。喪心したように眼をつむり、肩つきの堅い姿勢でしんと坐っていた。それはまさしく問罪のように苦しい瞬間であった。
六
明くる朝まだほの暗いうちにお高は松本を立った。来るときの老僕と下婢が供について、梶女と保之丞とが城下から一里あまりの中原という辻まで送って来た、そしてそこの掛け茶屋でいっしょに茶を啜り、暫く別れを惜しんでから袂をわかった、二人はお高の姿が道を曲ってゆくまで見おくっていたが、お高はいちどもふり返らず、まっすぐに並木の松のかなたへ去っていった。
道をいそいだので松代へは三日めの午まえに着いた。城下町が見えだすともう胸がいっぱいになり、いくら拭いてもあとからあとから涙がこみあげてきた、ほんの僅かな留守だったが、山やまの姿も千曲川のながれもなつかしく、眼につくほどの樹立や丘や段畑、路上の石ころまで呼びかけ