Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lisez 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 813 caractères · 302 écrans

Aozora Bunko

楢(なら)の枯枝にからみつく青々とした夕顔の蔓(つる)の下には、二尺ばかりもあろうかと思われるのがいくつか生(な)り下(さが)って、白い花も咲き残っている。黄ばんだ秋の光が葉越しにさしこんだので、深い影は地に落ちておりました。丁度、そこへ手桶(ておけ)を提げて、水を汲んで帰って来たのが妻のお隅です。源は、いきなり、熱湯(にえゆ)のような言葉を浴せかけました。

「何故、お前(めえ)は己(おれ)に断りもしねえで、先に帰った」

「私(わし)かえ」とお隅は手桶を夕顔棚(だな)の蔭に置いて、「だっても父(とっ)さんが帰れと言いなさるから、皆(みんな)と一緒に帰りやしたよ」

「人の気を知らねえにも程がある」と源は怒気を含んで、舌なめずりをして、「何が可笑(おか)しい。気の毒に思うのが至当(あたりまえ)じゃねえか」

「あれ、そんな貴方(あんた)のような無理な――私は笑いもどうもしやせんよ」

とお隅は呆(あき)れて夫の顔を見つめました。源は紅く顔を泣腫(は)らして、口唇を震わせている様子。尋常(ただ)ではない、とお隅も思いましたものの、夕飯の仕度に心は急(せ)くし、それに、なまじっか原のことを言い出して慰めて見たところで、反て気を悪くさせるようなもの、当らず触らずに越したことはない、と秋の日脚(ひあし)を眺めまして、手桶を提げ