Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

その鮮かな曲芸と、曲芸師の身なりが、漸くポツポツ拾いよみしていた、曲亭馬琴の『八犬伝』のなかの犬阪毛野を思わせて、アンポンタンの空想ずきを非常に楽しませてくれた。もとより寄席ではない見世ものだから、その曲芸は客を誘うために、あるていどまで、外に立見する客へも見せるから、人気はすばらしかった。怪談の前になると、立っているものも続々はいってきた。

高座の仕掛けは、その頃はやった何段返しとかいうので、後景が幾段にも変るのだった。場内が暗くなると行燈のそばに幽霊が立っている。青テルの人魂が燃えゆれる――

「かあいやそなたは迷うたナァ」

と真打ちの一蝶親方が舞台がかりでいうと、

「うらめしや……」

なんとかと幽霊がいうていた。だが、あたしはぞくぞく怖がった。いま考えると、なかなか策師だったといえる。江戸人の――いえ、当時の日本人の誰にも感じられる、厭な連想をもった、場処がらである。江戸三百年、どんなに無辜の民が泣いたか知れない、脅やかされた牢屋のあとだ。ことに世の中が変動する前には、安政の大疑獄以来、幾多有為の士を、再び天日の下にかえさず呑んでしまった牢屋の所在地だ。