Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

表附きは明っぴろげではなく、土蔵造りのところどころに間口があり、そのほかは上部だけ扉があがって、下部は土で塗ってあった。大戸の上げおろしが、あの広い間口では大変だったせいもあろうが、その中側が一軒以上ぐるりとタタキになっている土間だった。老母の覚書にもある通りの紙の名札が、高い欄間から並べて張ってあったが、それは店さきの畳からは、三間以上も奥の方だった。角の大黒柱を中にして、座りどころにも位置があるらしく、甚四郎、才助などと書いた両側に専属の小僧の名が、三ツも四ツも並べて書きつけてあった。

店さきの諸所に、小切れをいれた箱が据てあった。あたしの祖母は連合いが呉服の御用商人であり、兄がやはり絹呉服の御用商であった関係か、大丸とはゆかりがありげであった。あたしたちがよい事をしたおりや、若い娘客に何か与えたくなったおり、ちょいと曳裾のおつまをとって出かけてゆくさきは、いつも大丸だった。彼女がはいってゆくと、誰かしら顔を見た番頭が立って来て、小切れ箱から絞りばなしをつまみ出した。赤いのや、濃い紫や、浅黄のが取りだされて八釜しぼりとか、麻の葉とか、つのしぼりとか、赤の黄上げのだとか、種々な鹿の子絞りにも名のあるのをあたしは知った。