Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

Lisez 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) de 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 158 045 caractères · 322 écrans

Aozora Bunko

とはいえ、私は松島町の姿を多くは知らない。よく見ておくべきだったが、子供心にはそんな欲心がない。中島座という小芝居が非常に繁昌した――それも目で見たより、家の人がいうのが耳に残っていた方がかっている。

テンコツさん森口嘉造氏はそこら一帯の大屋さんで、口利きで、対談事、訴訟にもおくれをとらぬ人、故松助演じるところの『梅雨小袖』の白木屋お駒の髪結新三をとっちめる大屋さん、鰹は片身もらってゆくよの型で、もちっとゴツクした、ガッチリした才槌頭である。テンコツさんのいわれは知らない。一度何のことかと父に訊いたら、拳固をかためて頭のところへもっていったようなことをしたが、私にはなんのことなのか分ったようで訳らなかった。たぶん、頭がかたい――頑迷だというのかも知れない。母にきいたら、頭の脳天に丁字髷をのせていたのだともいった。

テンコツさんの住居は、中島座の通りで、露路にはいった突当りだった。露路口に総後架の扉のような粗末な木戸があった。入口に三間間口位な猿小屋があった。大猿小猿が幾段かにつながれていて、おかみさんが忙しなく食ものの世話をしていた。人参やお芋を見物のやる棒のついた板の上に運んでいた。