Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅんせつのでわじのみっか

春雪の出羽路の三日

喜田 貞吉

Lisez 春雪の出羽路の三日 (しゅんせつのでわじのみっか) de 喜田 貞吉 (きたさだきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 521 caractères · 33 écrans

Aozora Bunko

そうでなくてもこの冬のような大雪では、低い家では軒まで達することが珍らしくない。そこでかかる地方では雪が四壁に逼まるのを防ぐために、家の周囲に「雪がこい」ということをする。雪国の家は普通三方を壁で囲うて、出入口を一方に設け、他は小窓があるくらいに過ぎないから、通例壁に副うて木材を立て、それに葦簀や薦の類を縛りつけてそれで取り囲むのであるが、江畑君のお宅のような都会風の座敷廻りなどでは、前もって板で作った蔀風のものを設備して、それを外側に立ててあった。しかしいずれも壁が直接雪に冒されないための防禦なのだ。『和名抄』に、

縛壁 釈名云、縛壁ハ以レ席 縛著二於壁一也、漢語抄云、防壁(多都古毛)

とある。そしてそれを屏障具の中に列挙してあるのである。このことは『民族と歴史』第六巻第五号に、乞食を「お薦」ということを論じた文中に、簡単に及んでおいたことであったが、今この雪国で薦の類を家の周囲に副え立てて、壁を防ぐの設備をしているのを見て、縛壁は席をもって壁に著くる物だといい、防壁と書いてタツコモと訓ませた理由を、なるほどと覚えたことであった。もっともこれは雪国において、積雪の期間のみの設備であるが、昔の不完全な家屋では、普通の場合風雨の侵蝕に対しても、また同様に薦を立てて防壁の設備を施したものであったと考える。