Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 831 caractères · 396 écrans

Aozora Bunko

「碁盤は金蒔絵ですか」

「なにしろ其の頃の花魁ですからね。その碁盤もわたくしは見ましたが、頗る立派なものでした。木地は榧だそうですが、四方は黒の蝋色で、それに桜と紅葉を金蒔絵にしてある。その蒔絵と木地へかけて小さい爪の跡が残っている。それが玉という猫の爪の痕だそうで……。爪のあとが無かったら猶よかろうと思うと、そうで無い。前にも申す通り、ここに一場の物語ありという訳です。

ある日のこと、薄雲が二階を降りて風呂場へゆくと、かの猫があとから付いて来て離れない。主人と一緒に風呂場へはいろうとするのです。いくら可愛がっている猫でも、猫を連れて風呂へはいるわけにはいかないので、薄雲は叱って追い返そうとしても、猫はなかなか立ち去らない。ふだんと違って、すさまじい形相で唸りながら、薄雲のあとを追おうとする。これには持て余して人を呼ぶと、三浦屋の主人も奉公人も駈けて来て、無理に猫を引き放そうとしたが、猫はどうしても離れない。

こうなると、猫は気が狂ったのか、さもなければ薄雲を魅込んだのだろうと云うことになって、主人は脇差を持って来て、猫の細首を打ち落とすと、その首は風呂場へ飛び込みました。